騒音について悩んでいるなら弁護士に相談しよう

集合住宅に住んでいる場合に避けて通れないのが、騒音トラブルです。何年か前には、マンション内の騒音トラブルが原因で殺人事件にまで発展したケースもありました。このような問題を経て、昔は耐えるしかなかった騒音問題も、今では裁判で取り扱われることも増え、被害者側が勝訴することも少なくありません。

もし裁判などで訴えようと考えているのであれば、弁護士の協力は必要不可欠です。

騒音トラブルの種類

集合住宅に住んでいる人にとってもっとも身近な騒音トラブルといえば、隣や上の部屋に住んでいる人の足音や話し声が挙げられます。騒音とまでは感じなくても、「今日はなんだか隣の部屋が騒がしいな」と感じたことのある人は少なくないのではないでしょうか。

もしそれが一過性のものであれば問題ありませんが、毎日のように非常にうるさい状態が続けば、聞いている人にとっては大きなストレスになります。特に、深夜など多くの人が眠っているはずの時間に騒がしい音を出されたら、満足に寝られず、体を壊してしまうことにもつながりかねません。

集合住宅内で個人が出す音ではなく、公共設備や住宅の外からの騒音が問題となることもあります。住んでいるアパートの近くに大きなビルがあり、そこに設置されたエアコンの室外機の音がうるさくて眠れない、などと言った問題がこれにあたります。

また、近隣にある宗教施設から祈祷をする声や太鼓の音がうるさいという内容で裁判になったケースもあり、この件では被害者が勝訴して損害賠償請求が認められることになりました。このような騒音トラブルは、騒音を出している人が音の大きさを自覚していない場合も多いことが特徴です。

特にドアの開け閉めや足音などの日常生活で出る音に関しては、周りの人間にとっては騒音でも、自分ではうるさいと思っていない可能性があります。そのため、管理会社や大家さんなどから注意をしてもらったらピタリと騒音がなくなるという場合も少なくありません。

ですが、何度も注意されてもまるで聞く耳を持たず、むしろ騒音をエスカレートさせていくというようなケースも残念ながら存在します。

騒音に関する法律の種類

騒音に関する法律は複数あり、そのうちのいずれかに違反していると考えられる場合には訴えることができると言えます。環境基本法、騒音規制法などが代表的な法律ですが、これらは工事や自動車、航空機などによる騒音が主な対象であり、生活騒音には対応していないのが難点です。

公共設備や民間機による騒音の場合は行政や自治体から事業者に注意を促してもらうことができますが、集合住宅内での騒音問題などに関してはほぼ効果はありません。実際、隣人トラブルでよく取り上げられる騒音に関しては、直接的な効果を持つ法律はないのが現状です。

民事不介入という言葉があるように、警察などもこの手の問題はただの「ご近所トラブル」だとして、敬遠している場合もあります。しかしだからと言って、訴えることが絶対にできないわけではありません。裁判で勝訴した判例などを見てみると、騒音によって精神的苦痛が生じ、それが原因で心身ともに大きなダメージを負ったと判断された場合には、傷害罪が適用されているケースもあります。

他にも、警察から注意を受けたものの騒音を出し続けることをやめなかった場合などには、迷惑防止条例違反でその場で逮捕された件も存在します。つまり、生活騒音を直接取り締まる法律はないものの、既存の条例や法律に違反しているとみなされた場合には裁判で訴えたり、警察に逮捕してもらうことができるのです。

騒音によって心身ともに病んでしまったことが証明できれば、被害者の健康を害したとして訴えることができます。また、もし隣人が、何度も注意しても騒音を出すのを止めず、逆に攻撃的な態度や言動をとって脅してきた場合などには、脅迫罪が適用される可能性があります。

どのくらいの騒音なら訴えられるのか

裁判所は、騒音トラブルにおける裁判において、受忍限度を超える騒音を発生させてはいけない、という判断をこれまでに示してきています。しかし、自分が感じている音が訴えられるレベルの大きさのものなのか、それとも自分が過敏すぎるだけなのか、すぐに判断できる人は多くないことでしょう。

もし訴えることを考えているのであれば、客観的に見て、その音が騒音であることが証明できなくてはなりません。音の大きさを表すときには、デシベルという単位を使用します。騒音計と呼ばれる騒音値を測る装置で計測して、20〜50デシベルくらいであれば普通の大きさであると言えます。

60〜70デシベルになるとうるさい音であると判断され、80〜90デシベルは極めてうるさい状態で、それ以上になると聴覚に異常をきたすレベルであるとされています。計測してみて60デシベルを超えてくるようであれば、騒音であると言って構わないでしょう。

また、夜の場合は昼間よりも静かなことが多いため、それより小さな音でも騒音とみなされることがあります。60デシベルを超えるような大きさの音がほぼ毎日聞こえてきて、注意しても収束せず、それによって大きな精神的苦痛や日常生活の困難を感じているようであれば、訴えることができると言えます。

騒音の大きさも大切ですが、騒音によってどのくらいの被害を被っているかも訴えるときの重要なポイントになります。もし騒音が原因で病気になってしまった際には、そのことを証明できるように医師から診断書をもらっておきましょう。

訴える前にとれる騒音解決法

今では騒音トラブルによる裁判は珍しくなく、勝訴することも多いと聞くと、すぐにでも訴えてやろうと思う人もいることかと思います。ただ、裁判はあくまでも最後の手段であり、対応策がいよいよ尽きてそれでも騒音が止まないときに、選択するべき方法です。

裁判を起こす前に解決できるのであれば、それに越したことはありません。一番良い解決方法は、話し合いによるものです。大家さんや管理会社から注意を促してもらうことで、解決するパターンも少なくありません。それでもダメなら、警察や自治体の協力をお願いしましょう。

第三者が介入してくることで、騒音を出している当事者も問題の大きさに気づくかもしれません。金銭的に余裕があるのであれば、引っ越しするのも一つの手です。

弁護士に相談する場合

裁判を起こしたい、または裁判を起こせるかどうかを知りたいという場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。

また、裁判までは考えていなくても、騒音トラブルで困っており、誰かに相談したいというような場合でも弁護士に電話してみるのが良いでしょう。

どのような対策が取れるか、改善策を聞くことができます。騒音問題は、その人が日常生活を心穏やかに過ごしていけるかどうかに関わる解決すべき事案です。悩みを解決するために、まずは一歩踏み出してみましょう。

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